2026/06/29
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SNS担当者の4割が2年内に離職。バーンアウトの主因は仕事と私生活の融合

SNS担当者の4割が2年内に離職。バーンアウトの主因は仕事と私生活の融合

SNSマーケターの4割超が2年以内の離職を予定し、半数近くが上司から精神面の支援をほとんど受けていない。一般人の平均SNS利用は1日約2.5時間だが、彼らはその2〜3倍を画面に費やす。

なぜSNS担当者はバーンアウトから逃げられないのか

ストレスの発生源そのものから、物理的に離れられないためだ。SNS担当者にとってプラットフォームは職場であり、道具であり、しばしば余暇の場でもある。

世の中にストレスフルな仕事は多い。だがSNSマーケティングが特異なのは、同じアプリが投稿の作成にも、反応の監視にも、顧客対応にも、そして退勤後の娯楽やニュース収集にも使われる点だ。だから、ストレスの原因から「歩き去る」ことができない。

時間の重さもある。作り手と受け手を兼ねる彼らは、平均的な利用者の2〜3倍を画面に費やす。「本当に24時間365日。祝日も週末も投稿しなければならない。どこかで常に時計が刻んでいる」と、ある担当者は語った。

数字も、この疲弊を裏づける。マーケティング研究者らが2025年9月に発表した調査は、米国・アイルランド・インド・ドイツ・オーストラリアのSNSマーケターに聞き取りを行い、4割超が2年以内の離職を予定していると報告した(Fast Company)。調査をまとめたのは、米チャールストン大学・ポートランド大学・タンパ大学でマーケティングを教える3人の研究者である。

「比較の罠」と「ツールの逆説」

バーンアウトを駆動する力は2つある。流行を追って自分を他人と比べ続ける「比較の罠」と、効率化ツールがかえって「常時オン」を温存する「ツールの逆説」だ。

比較の罠とは、こういうものだ。最新の流行を逃さないため、担当者は夜も個人のフィードを延々とスクロールする。くつろぎと調査の境界が消え、他のクリエイターを眺めることと、自分を測ることの境界も消える。ある担当者は、スクロールが「ずっと、お前のやり方は間違っていると言われ続けているようだった」と表現した。職場では競合との比較、家ではきらびやかな生活投稿との比較。公私両面で、一日中、二重の比較にさらされる。

もう一方の「ツールの逆説」は、解決策のはずの技術が新たな縛りを生む現象を指す。予約投稿で数週間先まで投稿を仕込み、AIがキャプションや報告書の下書きを書く。だが予約投稿は悲報が飛び込めば裏目に出るため、結局は誰かがフィードを見張ることになる。アルゴリズムは絶え間ない新鮮な反応を好むので、AIに頼れば機械的に響くのではという不安も消えない。ツールは自由を約束しながら、「常時オン」という期待そのものには手をつけない。

疲弊が表に出始めてもいる。語学アプリ・デュオリンゴのSNS担当者で、人気のフクロウのマスコットを手がけたザリア・パルベスは、退職にあたってバズりと不安、メンタルヘルスについて率直に語った。いまや業界の運用ガイドさえ、バーンアウトをこの職業の前提として扱う。

意志力の問題ではない、と研究者は言う

バーンアウトは個人のスクリーンタイム習慣の問題ではなく、仕事の設計そのものに埋め込まれている。

研究によれば、担当者の職務は戦略・デザイン・顧客対応・危機管理を、一つの曖昧で、しばしば若手向けのポジションに束ねていた。オフラインの時間は評価指標にそのまま響くため、一歩引くことには直接のコストが伴う。「スクロールが仕事なら、給料からはデトックスできない」というわけだ。

これは文化の問題でもある。米国では24時間対応が仕事への献身とみなされがちだ。だが反発も起きている。フランス、イタリア、スペイン、アイルランドは、勤務時間外に仕事の連絡へ応じなくてよい「つながらない権利」を法律に書き込み、オーストラリアは最近これを中小企業の従業員にも広げた。

SNSマーケターの過労を断つ対策はどこにあるか

出口は、2つの個人的な工夫と、1つの構造的な変革にある。研究者が最も重視するのは後者だ。

個人のレベルでは、まず「真似より実験」を勧める。切断の仕方は人それぞれで、ある人を回復させる思い切った休みが、小さな習慣の調整で持つ別の人には裏目に出る。返信する時間帯を固定し、「9時から17時のあいだに返信します」とクライアントに線引きを伝えるのも一つの手だ。次に、技術は意図的に使う。流行をリアルタイムで追わず先回りして予約し、AIは定型作業の助手にとどめ、仕事を価値あるものにする創造的な部分の代役にはしない。

ただし、個人の習慣と道具の改善だけでは限界がある。バーンアウトが仕事に組み込まれている以上、仕事そのものが変わらなければならない。研究者らは雇用主に対し、役割を明確に定義して現実的な人員を配置すること、実効的な返信時間を定めたコミュニケーション規約を設けること、そしてデジタル疲労を「告白」ではなく定例の話題にすることを求めている。

離職者の補充にかかるコストは、給与の0.5〜2倍にのぼるという。画面の向こうの人々がログオフできるかどうかは、その注目から利益を得るブランドと、彼らを雇う側の判断にかかっている。境界線が引き直されれば、SNS担当者が燃え尽きる前にそっと画面を閉じられる日も、近づいているのかもしれない。