2026/05/25
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アップルが教育割引に身分証明を義務化、Apple Watchも初の割引対象に

アップルが教育割引に身分証明を義務化、Apple Watchも初の割引対象に

「誰でも買えた」抜け穴をふさぐ

アップルの米国向けオンライン教育ストアは、長らく誰でもアクセスできる「公然の秘密」だった。学生でなくても教育価格でMacやiPadを購入でき、本来の対象者以外による利用が常態化していたという。

The Vergeの報道によると、アップルは米国のオンライン教育ストアで、購入時にUnidaysによるサードパーティ認証を必須にした。学生、保護者、教員は、教育機関のメールアドレスや写真付き身分証明書などを使ってステータスを確認する必要がある。Apple Insiderによれば、カナダ、オーストラリア、香港、トルコ、チリにも同時展開されるようだ。

実店舗ではすでに購入時の身分確認が求められていたが、オンラインストアでは事実上フリーパスだった。今回の変更は、オンラインとオフラインの認証水準を揃える動きでもある。

4年前の撤回と「二度目の正直」

アップルがUnidaysを米国で導入するのは、実は今回が初めてではない。約4年前にも同じ仕組みを一度導入したが、短期間で撤回した経緯がある。撤回の理由は公表されていないが、ユーザー体験の摩擦が大きかったとみられる。

教育割引は一般的にMacで数万円規模の値引きになるため、不正利用のインセンティブは小さくない。一方で、認証プロセスの煩雑さは正規の学生にとっても障壁になりうる。アップルは今回、事前にUnidaysで認証を済ませておけば実店舗での購入もスムーズになると案内しており、前回の教訓を反映した改善が伺える。

他のテック企業やソフトウェア会社はすでに学割に認証を導入済みで、アップルの米国オンラインストアはむしろ「最後の無認証エリア」だったとも言えるだろう。

Apple Watch初の教育割引と特典拡充

今回の変更には、引き締めだけでなく新たな特典も含まれる。Apple Watch Series 11、Apple Watch SE、Apple Watch Ultra 3が、教育割引の対象に初めて加わった。割引率は最大10%で、学生や教員にとってはウェアラブルデバイスへの入り口が広がる。

健康管理やフィットネス機能を備えたApple Watchは、若い世代のライフスタイルとの親和性が高い。認証の厳格化と特典の拡充を同時に進めることで、アップルは「正規の利用者にはより良い条件を」という方針を鮮明にした。不正利用者を締め出しつつ、本来の対象者には選択肢を増やす——4年越しの再挑戦に、アップルは今回、アメとムチの両方を用意してきた。