2026/05/25
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マイクロソフト Edge、AIが全タブの中身を読み取る新機能を追加

マイクロソフト Edge、AIが全タブの中身を読み取る新機能を追加

全タブを横断するAIの目

マイクロソフトがEdgeブラウザのCopilot機能を大幅にアップデートした。最大の変更点は、ユーザーが開いている全タブの内容をCopilotが横断的に読み取れるようになることだ。複数のECサイトで商品を比較しているとき、「この3つのタブの製品を比較して」と聞けば、価格や仕様を整理してくれる。開いている記事をまとめて要約させることも可能だという。

従来の Copilot Mode は廃止され、予約代行などのエージェント機能は「Browse with Copilot」ツールに統合された。どの機能を使うかはユーザーが選択できるとマイクロソフトは説明している。

閲覧履歴・長期記憶・学習モード

今回のアップデートには、ほかにも注目すべき機能が複数ある。Copilotに閲覧履歴へのアクセスを許可すると「より関連性の高い回答」が得られるようになるほか、過去の会話を記憶する「長期記憶(long-term memory)」機能も搭載される。新しいタブページではチャット・検索・ウェブナビゲーションが統合されたデザインに変わり、「Journeys」と呼ばれる機能がAIで閲覧履歴をカテゴリ別に整理するという。

学習向けの機能も充実した。「Study and Learn」モードは閲覧中の記事からインタラクティブなクイズを生成し、タブの内容をAIポッドキャストに変換する機能はグーグルのNotebookLMと同じ路線だろう。モバイル版では画面共有を通じてCopilotと音声でやり取りできるようになり、ウェブページ上でテキスト入力を始めるとAIライティングアシスタントがポップアップ表示される機能も実装される。

ブラウザが閲覧のすべてを記憶し、文脈を理解するパートナーとなる設計は、生産性を大きく押し上げる可能性がある。一方で、全閲覧データをAIに渡すことに抵抗を感じるユーザーも少なくないだろう。

ブラウザAI競争と「選べる設計」

マイクロソフトのこの動きは、ブラウザをAIの主戦場にしようとする戦略の加速を意味する。グーグルもChromeへのGemini統合を進めており、ブラウザ上のAI体験は各社の差別化ポイントになりつつある。

注目すべきは、マイクロソフトが「どの機能をオンにするかはユーザーが選べる」と繰り返し強調している点だ。Copilotがアクティブなときには視覚的な合図を表示し、AIがいつ動作しているかを明示するという。AIの能力を最大限に引き出すか、プライバシーを優先するか——その判断を個々のユーザーに委ねる「オプトイン設計」は、全タブ横断と長期記憶という強力な機能を社会に着地させるための、現時点で最も現実的なアプローチかもしれない。