2026/05/25
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NASA長官「冥王星を再び惑星に」、2006年の降格決定に上院で挑む

NASA長官「冥王星を再び惑星に」、2006年の降格決定に上院で挑む
Photo by Zelch Csaba on Pexels

20年越しの「降格」問題

冥王星が太陽系第9惑星の地位を失ったのは2006年のことだ。国際天文学連合(IAU)が定めた惑星の3条件——恒星の周囲を公転すること、自己重力で球形を維持できること、そして軌道上の他の天体を排除していること——のうち、3番目を満たさないとされた。直径約2,250キロの冥王星は海王星の外側に広がるカイパーベルトに位置し、周囲に多くの氷天体が存在する。

この決定は当初から物議を醸した。投票に参加したのはIAU会員のごく一部であり、惑星科学者の多くが異議を唱えたという経緯がある。NASAの探査機ニューホライズンズが2015年に冥王星を間近で観測し、氷の山脈や窒素の氷河といった複雑な地形を明らかにしたことで、「矮小惑星」という分類への違和感はさらに強まった。

NASA長官の公式発言が持つ重み

4月28日、NASA長官ジャレッド・アイザックマンは米上院歳出委員会の公聴会で、「私は『冥王星を再び惑星に』という立場を強く支持する」と述べた。さらに、NASAが準備中の複数の研究論文を科学コミュニティに提示し、議論を再燃させたい考えも示している。

2025年12月に長官に就任したアイザックマンは民間宇宙飛行士出身で、SpaceXのクルードラゴンで軌道飛行を経験した人物だ。世界最大の宇宙機関のトップが公式の場で再分類を求めたのは、個人的な信念の表明にとどまらない。NASAが研究論文という科学的根拠を武器に、IAUの定義に正面から挑もうとしている姿勢がうかがえる。

ニューホライズンズ計画の主任研究者アラン・スターンも、地質学的特徴や大気の有無に基づく別の惑星定義を長年提唱してきた。この定義に従えば、冥王星は惑星の条件を十分に満たす。

「惑星」の定義は誰のものか

ただし、ここには根本的な問いが横たわる。惑星の分類権限はIAUにある。たとえ米大統領が大統領令に署名したとしても——ウィリアム・シャトナーやイーロン・マスクがそうした提案をしたこともあるが——IAUの決定を覆す法的拘束力はない。

科学における定義とは、政治的な宣言ではなく、コミュニティの合意によって形成されるものだ。しかし逆に言えば、合意は永遠に固定されるものでもない。2006年の投票が示したのは、定義が流動的であるという事実そのものだろう。

アイザックマンが示唆した研究論文が実際にどのような基準を提案するのかはまだ明らかになっていない。しかし議論の土台が「感情論」から「査読付き論文」に移行するなら、20年前とは異なる結論に至る可能性も十分にある。1930年にクライド・トンボーが発見して以来、冥王星は常に人々の想像力を刺激してきた。次に動くのは、政治ではなく科学の言葉かもしれない。