2026/05/25
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ソニー、首掛けエアコン「Reon Pocket」新型で冷却力と装着感を改善

ソニー、首掛けエアコン「Reon Pocket」新型で冷却力と装着感を改善
Photo by Jack Lucas Smith on Unsplash

五輪が生んだ「着るエアコン」の最新型

ソニーは、首に装着する小型エアコン「Reon Pocket」シリーズの新モデル「Reon Pocket Pro Plus」を発表した。2019年に東京五輪の暑さ対策として初代モデルを披露して以来、ソニーはこのカテゴリを地道にアップデートし続けてきた。今回は前年発売の「Pro」モデルをベースに、冷却性能の向上とフィット感の改善を施したという。ハードウェアの全面刷新ではないが、実用性を着実に高める方向だ。

ペルチェ素子という「静かな冷却」

Reon Pocketの核となる技術は、ペルチェ素子(熱電素子)を使った冷却方式だ。電流を流すと片面が冷え、反対面が温まるこの半導体素子は、コンプレッサーも冷媒ガスも必要としない。動作音はほぼゼロで、重量も軽い。エアコンのような強力な冷房は期待できないが、首元の皮膚温度を数度下げるだけで体感温度は大きく変わる。

この「局所冷却」というアプローチは、建物全体を冷やす従来の空調とは発想が異なる。部屋ではなく人を冷やすことで、エネルギー消費を抑えながら快適さを確保できる可能性がある。

個人用空調は日用品に育つか

初代の登場から約7年、ソニーがこのカテゴリを続けていること自体が興味深い。都市部のヒートアイランド現象は年々深刻化し、夏場の屋外作業や通勤時の暑さ対策は切実な課題になった。建設現場や物流の労働者向けには、ファン付き作業着がすでに日本で定着している。Reon Pocketはその「オフィスワーカー版」とも言えるだろう。

冷却性能が上がり、装着感が改善されるたびに、「ちょっと試してみたい」から「毎年の夏に手放せない」へとユーザーの評価は変わりうる。The Vergeが報じた今回のアップデートは、派手さこそないが、この市場を育てるために必要な一歩だろう。ファン付き作業着が現場の標準装備になったように、首元を静かに冷やす小さなデバイスが通勤カバンの定番になる日は、そう遠くないかもしれない。