2026/06/20
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脳のしくみがわかる夜。Netflixで観たい5本の小さな実験

脳のしくみがわかる夜。Netflixで観たい5本の小さな実験

ニュースと論説のサイト「Vox」が、Netflixで新しいミニシリーズを公開しました。1話20分、全5話。どれも、心の働きについての作品です。Voxらしく、『The Mind, Explained(心の解説)』は文化的な物語と哲学、そして軽やかな科学を混ぜ合わせて、おもしろい問いを投げかけてくれます。自分はある夜、これをまとめて観ました。そのときのメモを、みなさんに共有したいと思います。

全体として、金曜の夜の使い方として最高でした。手描きのイラストはうっとりするほど美しくて、そして……ナレーションはエマ・ストーンなのです。これで「今すぐ観よう」と思わないなら、ほかに何を言えばいいのかわかりません。もう少しまじめな話をすると、物語の裏づけとして研究論文を引用しているところが気に入りました。このブログを読んでいるあなたなら、きっとそこも気に入ってくれるはずです。

5話のテーマは、記憶、夢、不安、マインドフルネス、そして幻覚剤。どれも入門的な内容ですが、全部、観る価値があります。

記憶。 第1話は、自分たちの記憶がどう働き、そしてどんなふうに自分をだましてくるのかを、広く見渡すところから始まります。実際の例を使って、記憶がどうつくられ、脳のなかにしまわれ、あとから引き出されるのかを描いていきます。時宜にかなった例として、9.11の出来事と、それが人たちの記憶のなかで「背景の物語」としてどう残っているかにも触れています。目撃者の証言がいかに当てにならないか、そして物語や場所、感情が、事実や体験を覚えておくうえでどれほど大きな役割を果たすか。そんなことが学べます。全体として、すばらしい回でした。

夢。 この回がこんなにあちこちに散らかっているのは、夢が実際どう働くのかを自分たちがほとんど知らない、その裏返しなのだと思います。夢をめぐる歴史をたどるのにはぴったりで、ちいさな興味深いネタもたくさん詰まっています。でも、シリーズ第1話を支えていたような、しっかりした研究の裏づけには欠けています。明晰夢についても少しだけ触れていて、もっと知りたくなりました。それでも、とても楽しめる回です。

不安。 不安がこうしてもっとオープンに語られるのは、いつだってうれしいことです。この回によると、若い世代はメンタルヘルスを保つために助けを求めることに、どんどん抵抗を感じなくなっているそうです。ここでは、有名で、そしてかなり問題のある「リトル・アルバート実験」のことも学べます。研究者が、ごく小さな子どもにわざと恐怖を植えつけ、恐怖症をつくり出して、それを研究したという実験です。そしてもちろん、不安が広がる原因のひとつとして、ソーシャルメディアの名前も挙がります。とてもよくできた回で、抗不安薬の話から、不安と付き合うためのもっと自然な方法まで、ひと巡りさせてくれます。

マインドフルネス。 「マインドフルネス瞑想は、心を鍛えることです。ジムに通うのと同じで、だんだん健やかになっていくのです」。これは、個人の物語の面でも科学の面でも、美しい回でした。インドの仏教の瞑想センターから、アメリカの刑務所まで旅をします。デフォルト・モード・ネットワークは自分がずっと夢中になっているテーマで、それがマインドフルネスの文脈で語られるのを見られたのは最高でした。それに、自分がさまよう心と呼んでいるものを、仏教の僧侶たちが「モンキー・マインド(猿の心)」と呼んでいると知って、おかしくなりました。お気に入りの一本です。

幻覚剤。 ご存じの方もいるかもしれませんが、自分のいちばん好きなノンフィクション本のひとつが、マイケル・ポーランの『幻覚剤は役に立つのか』です。幻覚剤の科学をまるごと扱った本です。だからこの回には、けっこうわくわくしていました。そして……マイケル・ポーラン本人が出ていました。まだ本を読んでいないなら、この回はすばらしい短い入門になります。そしてもし読めるなら、ぜひ本も読んでみてください。

全体として、『The Mind, Explained』は、脳がどう働くかを知るためのすばらしい入門になっています。どの回も短くて、楽しくて、歴史と医学と哲学が混ざり合っています。アニメーションの雰囲気も、アーカイブ映像とインタビューを織り交ぜるやり方も、自分はとても気に入りました。全部観ても、2時間とかかりません。今夜は家で過ごそうと思っているなら、ぜひこのシリーズを観てみてください。心からおすすめします。